とりとめない文章

気になった作品の感想を保管しています。他のとりとめないことを書いたりもします。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

原稿用紙10枚ぶんの愛

あり得たかもしれない未来についての話。 全てを諦めかけた僕だったけれど、何とか勇気を取り戻し、元の生活に戻る。 突然の失踪で迷惑をかけた人のもとを回り、とにかく謝り続ける。そうして簡単に許してくれる人もいるだろうし、そうでない人もいるだろう…

とりとめない文章群

水槽のように列車の中には水が満たされています。車窓は額縁です。車内の顔は固定されています。我々は真顔でいなければなりません。笑顔は許されず、ただただ絶望に満たされた表情で運ばれていなければなりません。人々は、落ち込んでいる人には疑問を抱き…

独白B それと走り去った情熱へ

独白B 知ってるよ、本当は知ってるんだ、どうしたら生きられるかって。でもね、それを求めるにはもう、大人になりすぎた、タイムアップなんだよ。それを最初から持っている奴には分からないんだ。存在してるだけで愛してくれる存在、どんな在り方でもいてく…

三秋縋の『三日間の幸福』を読んだ。

2019年8月24日 記 自分でも信じられない話なのだが、自殺しようとしているまさにその時期にこんな物語を読んでしまうのだから、自分でもその嗅覚を褒め称えたくなる。 こんなにも文章の節々が重たい小説に出会ったのははじめてだと思う。僕は二十数年生きて…

どうして人は表現に魅力されるのか。表現とは何か

2019年8月24日 記 なんとなくその答えが分かったような気がした。 それは当たり前のことだった。例えばひとりの表現者がいて、彼が絵空事や夢見話を歌う。それは現実的なことではない。けれども彼はそれを信じている、願っている。そのひたむきさに、人は魅…